うんこ

251. うんこ の家

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僕は日課として毎朝 母の家へ行く

前の日に遅くまで仕事をしていても、また明け方まで飲んでいてフラフラしていても、母の家へ行く コーヒーを一杯飲むために

母の家に行く前には必ず電話を一本入れておく

何故なら二本入れても意味が無いからだ

歩いて5分ほどで着く母の家は、うんこ で出来ている

以前、一緒に住宅展示場に行き、たくさんの家を見た

その国で一番大きなその展示場には5棟のモデルルームが並んでいた

最初に見たのは、かなり柔らかな うんこ の家

床も階段も柔らかく、大きな窓から注ぐ日差しの中、ゴロンしたら気持ちよく溶けてしまいそうでやめた

二番目の家は、うんこ が硬かった

床も階段も硬く、単純に痛いのでやめた

次の家は、とても うんこ クサかった

おなら のニオイなら分かるけど「うんこ で、ここまでクサいのは ちょっとね」との結論だった

次は、外観からしてオシャレ

白と黒基調で統一された床や壁は、よく見ると おなら で出来ていた

えっ? コレ全部 おなら で出来てるんですか?

うなずく営業ウーマンに「話が違う」と詰め寄る母をなだめ次へと向かった

最後の家は入る前からやめた 感じとったのだ うんこ っぽくない雰囲気を

閉館が近づいた時、向こうから うんこ のシルエットをした生き物がやって来た

「お母さん、息子さん、お気に召した うんこ の家がなかったようですね 注文住宅にしませんか? それなら、好きな うんこ の家が出来ますよ 何しろ家というのは一生のうち一番高い買い物と言われています 特に うんこ の家は妥協してはいけません」

はっ! 我にかえった母と私は、口パクで返事した

簡単に言うと、母が口をパクパク動かし、それに合わせるように隠れた僕が「お願いします!」と言ったのだ

 

そうやって今、母の家がある

この家を見る度に、その当時の事を思い出す

、、、普通の家にすればよかった、、、

 

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