おなら

590. おなら のボーナス

  • LINEで送る

 

12月10日は冬のボーナス支給日だ

朝から社内は殺気立っていた

何しろウチの会社のボーナスは難しいから

ボーナスの対象となる社員は12人

しかし用意されているのは8袋のボーナス

しかもボーナス袋の4分の1が空っぽなのだ

 

そろそろボーナスを配る女の子が本社からやって来る

プップー、プー、、、

クラクションの音が鳴り、女の子が到着したようだ

皆んなは身構えた 車から降りた様子の女の子が近づいて来る

 

えっ? 社内にどよめきが起こった

ボーナスを持って来たのは、女の子ではなく おなら だったのだ

私たちは、おなら からボーナスを貰う事になる

皆、言葉も出ず口をあんぐりと開けるしかなかった

 

そして

「私は おなら からお金を貰うなんてイヤッ! バカにしてるわ!」

「今までボーナスを持った おなら なんて見た事ない! おかしいよ!」

「それなら要らない!」

「僕も要らない!」

 

そう、ボーナスを受けとる者は誰もいなくなったのだ、、、

 

今期、成績の悪かった社長は狙い通りと、ほくそ笑んだのだった

  • LINEで送る

コメントを残す

*