今日は日曜日
普通なら、私はその週に終わらなかった仕事をしに会社へ、妻はたまった洗濯など家事、娘はダラダラと夕方まで寝ている
そんないつもの日曜日が、妻の一言で一転したのだ!
「おい、お前ら うんこ の片付けをせえへんか、ぜよ」
私は、自分の声ではないかと耳を疑った
何故、低い声で、そんな言葉遣いを、、、
妻は、ダラダラと寝ている娘には、強い口調で、
「早く起きねえか、この殿様 野郎がっ!」
私は、今度は言葉遣いだけでなく、その言葉自体に違和感を覚えた なぜ殿様?そして野郎?
同じ様にコレから何が起こるのか、不安を頂いた娘が、キッチンに閉じこもった妻を覗いてみると
「お父さん、ヤバいわ! お母さんが、うんこ をおってる!」
なんだと!
「鶴がはたを織る」とはよく耳にする
しかし「うんこ を織る」とは一体?
娘が言った
「お父さん! お母さんは、うんこ を織っている、んじゃなくて、うんこ を折っているの!」
「マジか!」
「たぶん相当 怒っているのよ、バキバキいってる!」
「そうか、分かった、お母さんの指示に従い、急いで うんこ の片付けをしよう!」
「そうね、お父さん、このままじゃ危険よ!」
「あ、その うんこ は捨てていいぞぉ、そっちは納戸に入れておきなさい」
「お父さん、私は下駄箱の中の うんこ を整理するわね、、、」
「おや、この うんこ はもう使えないんじゃないかなぁ?」
「私は便器の裏の うんこ を拭きたいな~」
「そレにしても、掃除・片付けって楽しいな〜、ねっ!」
「ホント! サイコーね、お父さん!」
しばらくしてから、私たちは、もう一度キッチンを覗いてみた
妻は私達の整理整頓の様子を見ていたようで、穏やかな表情になっていた
そして、折って散らばった うんこ を接着剤でくっつけ元通りに直していたのだ
「いやぁ、速く片付けて良かったな、あのまま折られ続けられたら大変だった」
「うん、片付けるより、散らかっていたわね」
「あぁ、いい勉強になった 自ら散らかす所を見せて片付けをうながす、、、お母さんは大したもんだ」
「お父さんは、お母さんの ああいうところを好きになったんだ、若い頃と変わらないな、お母さんは、、、」
「ヒュー! お父さん、顔が紅くなってる!
「でも、そうするとお母さんは若い頃から、うんこ を折っていたの?」
「う、うん、、、そうなんだ、、、」
「お父さん、今度は顔が青くなっているわ、大丈夫? なら、お母さんは、、、」
「やめてくれ〜! それ以上聞かないでくれ〜!」